山梨県は、富士山を望める雲海スポットが多く点在する地域です。
条件さえ合えば、白い雲が眼下に広がり、その先に富士山が顔を出す光景に出会えます。
ただし、雲海は気象条件がそろわないと現れません。
さらに、観賞スポットによってはアクセスや営業期間に制約があり、
「行けば必ず見られる」ものではないのが実情です。
この記事では、山梨県内で雲海が見やすい代表的なスポット3カ所を、
それぞれのアクセス制約とあわせて整理しました。
あわせて、雲海が発生しやすい気象条件と、
撮影に役立つ準備のポイントもまとめています。旅程を組む前の参考にしてください。
山梨で雲海と富士山が望めるスポット3選

新道峠「FUJIYAMAツインテラス」── 笛吹市芦川町
笛吹市芦川町、標高約1,600mの新道峠に整備された展望デッキです。
「ファーストテラス」と「セカンドテラス」の2つの展望スペースから、
富士山と河口湖を同じ視界に収められます。
アクセス上の重要な注意点
ツインテラス周辺は一般車両進入禁止のため、
エントランス施設「リリーベルヒュッテ(すずらん群生地駐車場)」から
シャトルバスに乗り換える必要があります。
- 運行期間:4月下旬〜11月下旬(冬期運休)
- 運休日:火曜日(祝日の場合は運行)
- 始発:朝9時25分発(年により変動あり)
- 料金:往復 大人1,800円/小人900円/笛吹市民500円
シャトルバスの始発が9時25分のため、日の出に合わせた雲海観賞には対応していません。
早朝の雲海と富士山を撮影したい場合は、
後述の甘利山や山中湖パノラマ台のほうが現実的です。
FUJIYAMAツインテラスは日中の眺望スポットとして訪れるのが向いています。
甘利山 ── 韮崎市・標高1,731m
韮崎市と南アルプス市の境界に位置する標高1,731mの山で、
山梨百名山のひとつです。
駐車場(標高約1,640m)から徒歩30分ほどで山頂に到達でき、
登山初心者でも比較的気軽に登れます。
山頂からは富士山と甲府盆地が見渡せ、
条件がそろえば眼下に雲海が広がります。
6月上旬から中旬にかけてはレンゲツツジが約15万株咲き誇る名所としても知られていますが、雲海狙いなら気温差が大きくなる秋から初冬が狙い目です。
アクセス情報
- 中央自動車道 韮崎ICから車で約60分
- JR中央本線 韮崎駅からタクシー約50分
- 駐車場:約80台、無料
- 11月下旬から4月下旬まで冬季閉鎖(最新情報は韮崎市観光協会で要確認)
山中湖 三国峠パノラマ台 ── 山中湖村
山中湖の東岸から県道730号を上った中腹にある展望スポットです。
山中湖と富士山を一望でき、
霧が湖を包んだ朝には雲海として広がる光景が見られます。
写真愛好家が多く訪れる撮影スポットでもあります。
三国峠そのものは山梨県山中湖村と神奈川県の境界に位置します
(三国”山”のほうは山梨・神奈川・静岡の3県境)。
標高は約1,168m、
パノラマ台はその中腹にあり、
駐車場とトイレが整備されています。
アクセス情報
- 山中湖周遊道路から県道730号へ入り、車で約15分
- 冬季閉鎖なし(積雪・凍結時は要注意)
- 駐車場:パノラマ台に整備あり(台数は限られるため早朝推奨)
なお、駐車場以外での路上駐車は通行の妨げになるため避けてくださいね!
雲海が発生しやすい気象条件

雲海は、気温差・湿度・風の3条件がそろったときに発生しやすい現象です。
条件を理解しておくと、観賞のタイミングを絞り込めます。
秋〜冬の早朝が狙い目
10月から12月ごろは、昼夜の寒暖差が大きく、
放射冷却で地表付近の空気が冷やされやすい時期です。
朝霧が発生しやすく、これが上空から見下ろすと雲海として広がります。
日の出から1〜2時間がピーク時間帯で、
太陽が高くなると霧は消えていきます。
前日の雨と当日の快晴
地表付近の湿度が高い状態で快晴になると、雲海が発生しやすくなります。
出発前夜に雨や霧が出て、
当日朝は晴れる予報── これが理想的なパターンです。
気象庁や民間の気象アプリで前日夜と当日早朝の予報をあわせて確認してください。
弱風・高湿度
風が強い日は霧が吹き散らされてしまい、
雲海として広がりません。
風速が穏やかで湿度の高い日の早朝が、
もっとも雲海に出会える確率が高くなります。
雲海観賞の前に準備しておきたいこと

早朝の山中は気温が低く、
足元も暗いため、装備の準備は欠かせません。
防寒対策
秋から冬の山中は早朝に氷点下になることも珍しくありません。
- インナー
- フリース
- 防風アウターの重ね着
- 手袋
- ニット帽
- 厚手の靴下
を用意した完璧!!!
脱ぎ着で体温調節できる構成が便利です。
ヘッドライトと懐中電灯
日の出前の山道は完全に暗く、足元が見えません。
両手が空くヘッドライトが安全で、予備電池も持参してください。
スマートフォンのライトはバッテリー消費が激しく、
緊急用以外には不向きです。
カメラ・スマホの寒冷対策
低温下ではリチウムイオン電池の消耗が早まります。
予備バッテリーやモバイルバッテリーを内ポケットなど
体に近い場所で保温しておくと、
現地での電池切れを防げます。
SDカードの空き容量も事前確認を。
雲海観賞後に立ち寄りたい場所
早朝に動いた分、
観賞後にゆっくり過ごせる場所をいくつか紹介します。
ほったらかし温泉(山梨市矢坪)
甲府盆地と富士山を見下ろす日帰り温泉です。
「あっちの湯」と「こっちの湯」の2施設があり、
それぞれ趣の異なる露天風呂を楽しめます。
- 営業時間:日の出1時間前〜22時(最終受付21時30分)/年中無休
- 入浴料:大人900円、小人400円(一風呂あたり)
- 住所:山梨県山梨市矢坪1669-18
- アクセス:中央自動車道 勝沼IC または一宮御坂ICから車で約25分
「あっちの湯」は日の出時刻に開場し、
露天風呂からそのまま朝日を眺められます。
月ごとの開場時間は公式サイトで要確認です。
河口湖畔のカフェで朝食
河口湖畔には、富士山を望めるテラス席を備えたカフェが点在しています。
雲海を観た後に温かい飲み物と朝食をとりながら景色を眺める時間は、
旅の余韻を味わうのにちょうどよい使い方です。
道の駅でお土産
山梨はぶどう・桃などのフルーツ、
ワイン、ほうとう、信玄餅といった特産品が豊富です。
雲海観賞地から帰路の途中にある道の駅
(道の駅富士川、道の駅つる、道の駅なるさわなど)に立ち寄ると、
生鮮品や加工品を手に入れられます。
まとめ
山梨の雲海は、気象条件と時期、
そしてアクセス制約をあらかじめ把握しておくと
観賞の確率がぐっと上がります。
- 日の出の雲海を狙うなら:甘利山または三国峠パノラマ台
- 日中ゆっくり眺望を楽しむなら:FUJIYAMAツインテラス
- 狙うのは10月〜12月の早朝、前日雨・当日晴れ・弱風の組み合わせ
- 冬季閉鎖や運行期間は事前確認を
天候に左右される現象なので、
訪れたその日に必ず見られるとは限りません。
それでも、条件がそろった朝に山梨で出会う雲海は、
訪れる価値のある景色です。

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