ほったらかし温泉の楽しみ方|絶景露天風呂と営業時間・アクセス・湯上がりグルメ

山梨の温泉で「一度は行っておきたい」とよく名前が挙がるのが、
ほったらかし温泉です。

標高700mほどの山の中腹にあって、
露天風呂に浸かると甲府盆地が眼下にどーんと広がり、
その先に富士山が見える。

しかも日の出の1時間前から開いているので、
朝風呂に入りながら空が白んでいくのを眺められる、
という珍しい温泉です。

ただ、初めて行くと地味に迷うポイントがいくつかあります。
お風呂が2つあってどっちに入るか選ばないといけないし、
開く時間は日によって違うし、富士山だって天気次第で見えたり見えなかったり。

行く前に知っておくと、当日あわてずにすみます。

ここでは、お風呂の違いや営業時間、
行き方、湯上がりに食べたいもの、
景色がきれいに見える時間帯まで、
出かける前にざっと押さえておきたいことをまとめました。

目次

ほったらかし温泉ってどんなところ?

まずはこの温泉がどんな場所なのか、ざっくりつかんでおきます。
これを知っておくと、あとの話が入ってきやすくなります。

ほったらかし温泉があるのは、山梨県山梨市矢坪、標高700mほどの丘の上です。
開湯は1999年。今は「あっちの湯」と「こっちの湯」という2つのお風呂があります。

ちょっと変わった名前ですが、これには理由があって、
もともとこの場所は高齢者向けの保養施設にする計画だったのが、バブル崩壊で頓挫。
温泉を掘り当てたあと、
最低限の設備だけ整えて始めたのがこの温泉なのだそうです。

「手をかけずにほったらかしている」という
そのままのコンセプトが名前になっています。
だから建物は本当に素朴。

でも、それを補って余りある景色と開放感が、この温泉の全てです。

なぜこんなに人気なのか

ほったらかし温泉がこれだけ知られているのは、
ざっくり3つの理由があります。

ひとつは、日の出前から開いていること。
露天風呂から朝日と富士山を同時に見られる温泉は、そうそうありません。
ふたつめは、甲府盆地を見下ろす立地。
昼の景色、夕焼け、夜景、星空と、時間帯ごとにまるで違う表情を見せてくれます。
みっつめは、大人900円という価格。これで時間無制限、
何時間いても追加料金はかかりません。

この3つがそろっているから、
一度行った人がまた行きたくなる。
リピーターが多いのも頷けます。

お湯の質と効能

お風呂が2つあって、それぞれ別の源泉を使っています。

あっちの湯はpH10.1の淡黄褐色のアルカリ性単純温泉、こっちの湯はpH9.68の無色透明なアルカリ性単純温泉です。どちらもアルカリ性が高めで、入るとお肌がつるつるになる、いわゆる「美人の湯」。神経痛や筋肉痛、関節痛、冷え性、疲労回復などに良いとされています。あっちの湯の源泉は地下1,500mから湧き出ていて、特にアルカリ性が強いのが特徴です。


あっちの湯・こっちの湯、どっちに入る?

ほったらかし温泉に着いて最初に悩むのが、これです。
2つのお風呂は別料金で、入る前にどちらかを選ぶ必要があります。
それぞれの個性を見ておきましょう。

こっちの湯(元湯)

実はこっちの湯のほうが、ほったらかし温泉の始まりとなった元祖のお風呂です。
木造りと岩造りの露天風呂に、木の香りのする内風呂。
落ち着いた、しっとりした雰囲気が魅力です。

正面に富士山、右手には山梨百名山のひとつ兜山の稜線、
眼下には甲府盆地。眺めに変化があって、玄人好みと言われるのがこちらです。
人が比較的少なめなので、静かにのんびり浸かりたい人や、
富士山を真正面にじっくり眺めたい人には、こっちの湯のほうが向いています。

あっちの湯(新湯)

2003年にできた、こっちの湯の2倍の広さを持つ大きいほうのお風呂です。

右手に富士山、左手に大菩薩嶺、
眼下に甲府盆地の東側が広がる、とにかくスケールの大きい眺めが自慢。

「星空が天井」とうたうだけあって、夜景の評判が抜群です。
新日本三大夜景に数えられる甲府盆地のきらめきが、
湯船の目の前いっぱいに広がります。

そして大事なポイントとして、日の出の時間に開くのはこのあっちの湯だけ
朝日や初日の出を狙うなら、
選択肢はあっちの湯一択になります。

迷ったらどっち?

両方入ることもできますが、それぞれ900円ずつなので合わせて1,800円。
時間があるなら両方楽しむのもアリですが、
初めてなら時間帯と気分で選ぶのがおすすめです。

こんな時おすすめ
日の出・朝焼け・初日の出を見たいあっちの湯(早朝に開く)
夜景や星空をじっくりあっちの湯
静かに落ち着いて入りたいこっちの湯
富士山を真正面で見たいこっちの湯
とにかく広々したいあっちの湯

正直なところ、迷ったらあっちの湯を選ぶ人が多いです。
早朝に開く・夜景がいい・広い、と強みが3つそろっているので、
初訪問の満足度が高くなりやすいんですね。


営業時間と料金

ほったらかし温泉は、開く時間が季節でころころ変わる、
ちょっと珍しいシステムです。
ここはしっかり押さえておきたいところ。

営業時間(年中無休)

朝は日の出のおよそ1時間前に開きます。日の出時刻が季節で変わるので、
開場時間も月によってかなり違ってきます。
閉まるのは通年で22時(最終受付21時30分)です。

開場時刻の目安
12月・1月・2月6:00前後
3月・11月5:30前後
4月・8月・9月4:30前後
5月・6月・7月4:00前後
10月5:00前後
閉場(通年)22:00(最終受付21:30)

ひとつ注意したいのが、日の出時間に合わせて開くのはあっちの湯だけということ。
こっちの湯は通常の時間からの開場になります。
正確な開場時刻は月ごとに公式サイトで出るので、
朝狙いなら出発前にチェックしておくと安心です。

料金

  • 大人(中学生以上):900円
  • 小人(0歳〜小学6年生):400円
  • オリジナルタオル:200円
  • バスタオル:1,000円

繰り返しになりますが、両方のお風呂に入る場合はそれぞれ900円ずつかかります。
お風呂はどちらも男女別です。

駐車場の落とし穴

駐車場は無料で、300台ほど停められます。ただし気をつけたいのが、
夜10時から翌朝の開場時刻まで、駐車場が完全に封鎖されること。
夜に行って夜景を楽しんでから帰るつもりなら、
22時の閉場までに車を出しておかないといけません。

夕方から夜にかけて行くときは、時間配分を頭に入れておきましょう。


ほったらかし温泉への行き方

山の中にあるので、行き方は少し選択肢が限られます。
出発前にルートを確認しておくと迷いません。

車で行く場合(これが一番ラク)

いちばん便利なのは車です。高速のインターからの目安はこんな感じ。

  • 中央道 勝沼ICから国道20号経由で約25分(14kmほど)
  • 一宮御坂ICから約25分
  • 甲府市から国道20号で約30分

東京方面からなら、勝沼ICで降りるのが定番ルートです。

ひとつ大事な注意。冬(12〜2月)は、
平地に雪がなくても山の上の道が凍っていることがあります。
標高700mの山中なので、
スタッドレスタイヤかチェーンはほぼ必須と考えておいたほうがいいです。

電車・バスで行く場合

電車なら、新宿から特急(あずさ・かいじ)で山梨市駅まで90分ほど。
そこから温泉まではタクシーで約10分、
片道2,400円くらいが目安です。

山梨市駅からバスも一応出ていますが、
本数が1日数本と少なく、温泉まで直通でもありません。

歩くと50分以上かかってしまうので、
電車で行くならタクシーを使うのが現実的です。

特急のあずさ・かいじ・富士回遊、
どれに乗ればいいか迷ったら
「特急あずさ・かいじ・富士回遊の違い完全ガイド」も見てみてください。

フルーツ公園を通り抜けるのがコツ

ほったらかし温泉へ向かう道は、笛吹川フルーツ公園の中を通り抜けるルートになります。
カーナビによっては別の道を案内することもありますが、
基本はこの公園を抜けていく道。
公園の駐車場を通り過ぎて、
坂をどんどん上った先に温泉の駐車場があります。

初めてだと「本当にこの道で合ってる?」と不安になりますが、
のぼり旗が案内してくれるので大丈夫です。


景色がいちばんきれいに見える時間帯

ほったらかし温泉の面白いところは、
行く時間によって全然違う景色が楽しめること。
それぞれの時間帯の見どころを挙げておきます。

早朝(日の出前〜朝7時ごろ)

ほったらかし温泉ならではの体験がこれです。
日の出の1時間前にあっちの湯が開いて、
湯船から眼下の甲府盆地がだんだん明るくなっていく様子、
富士山のシルエット、そして朝日が顔を出す瞬間まで、
ぜんぶ湯に浸かったまま見届けられます。

運が良ければ、甲府盆地に雲海が広がっていることも。
雲海と朝日と富士山が一度にそろう朝は、ここでしか味わえない景色です。
雲海が出やすい条件については「山梨で雲海に出会う旅」のほうで触れているので、
狙いたい人は参考にしてみてください。

昼間

明るい時間は、甲府盆地と富士山の全体がいちばんくっきり見渡せます。
観光のついでにふらっと寄るなら、
人が少なめの平日の昼過ぎあたりが狙い目です。

夕暮れ

空がオレンジから紫へ刻々と変わっていく、いわゆるマジックアワー。
湯船に浸かりながらこの色の移ろいを眺める時間は、
「行ってよかった」といちばん思える瞬間かもしれません。

新日本三大夜景にも入っている甲府盆地の夜景を、
見下ろす形で楽しめます。

秋から冬の空気が澄んだ夜なら、夜景と星空が同時に。
あっちの湯の「星空が天井」というキャッチコピーが、
実感として分かる時間帯です。

ただし最終受付は21時30分なので、
ゆっくりしたいなら早めに行きましょう。


湯上がりに食べたいもの

ほったらかし温泉は、お風呂だけじゃありません。湯上がりのグルメも名物で、これ目当てに来る人もいるくらいです。

名物・温玉あげ

ほったらかし温泉といえば、これ。
軽食スタンド「桃太郎」の温玉あげは、温泉卵を衣で包んで揚げたもので、
外はサクッ、中はとろり。
お風呂上がりの小腹にちょうどよくて、
SNSや観光ブログで何度も話題になる定番です。

桃太郎では、かき氷やおでん、ソフトクリームなんかも食べられます。

朝の卵かけご飯

朝風呂のあとに食べたいのが、朝食処「気まぐれ屋」の卵かけご飯。
南魚沼産コシヒカリに新鮮な生卵、特製の醤油という、
シンプルだけど忘れられない一杯です。

「日の出を見ながら朝風呂 → 炊きたてご飯で卵かけご飯」という流れは、
ちょっと贅沢な朝の過ごし方として人気があります。

そのほかの施設

休憩所は冷暖房付きで、長湯する連れを待つのにも便利。
湯上がりに景色を眺められる展望テラスや、
地元の特産品が並ぶお土産屋もあります。

すぐ近くには「ほったらかしキャンプ場」もあって、
こちらは別運営ですが温泉から歩いていける距離です。


行く前に知っておきたいこと

最後に、ほったらかし温泉をめいっぱい楽しむための、
ちょっとしたコツと注意点をまとめておきます。

持っていくと便利なもの

タオルは現地でも買えますが、自前を持っていくと節約になります。
あとは着替え、冬の早朝や夜なら温かい飲み物、それと防寒着。
駐車場から浴場まで歩くだけでも、冬は震えるくらい冷えます。

混雑を避けたいなら

人気施設なので、土日祝や連休、初日の出のタイミングはかなり混みます。
比較的すいているのは、平日の昼過ぎや平日の早朝。
平日の朝なら、絶景をほぼ独り占めできることもあります。
逆に元日の初日の出は超激戦で、
駐車場を確保するには夜中に着いておく必要があるレベルです。

寒さ対策はしっかりと

標高700mの山中なので、平地より3〜5度は低いと思っておいたほうがいいです。
冬の早朝は氷点下も普通。
お風呂から上がったあとに体が一気に冷えるので、
湯冷め対策の上着は忘れないでください。

富士山が見えない日もある

正直に言っておくと、ほったらかし温泉の一番の魅力は富士山ビューですが、
天気によっては富士山がまったく見えない日もあります。

曇りや雨、霧の日は、富士山どころか山並みすら見えないこともしばしば。
絶景を目当てに行くなら、
天気予報を確認してから出かけるのが安全です。

とはいえ、富士山が見えなくても、お湯と開放感は変わりません。
「見えたらラッキー」くらいの気持ちで行くのが、
ほったらかし流の楽しみ方かもしれません。


せっかくなら一緒に寄りたいスポット

ほったらかし温泉の周りには、
ついでに立ち寄りやすい場所がいくつかあります。
半日〜1日の予定を組むときの参考にどうぞ。

笛吹川フルーツ公園

温泉に向かう途中で必ず通る県営の公園です。
フルーツ狩り体験や温室、子どもの遊び場があって、
ここからも富士山と甲府盆地が見渡せます。
行きか帰りにさっと寄れるのが便利です。

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