日本のシンボル富士山。
湖畔から、高原から、街道沿いから
── 視点を変えるだけで、富士山はまったく違う表情を見せてくれます。
山梨・静岡・神奈川の3県にはそれぞれ角度の異なる絶景スポットが点在し、
季節や時間帯と組み合わせると、何度訪れても新しい発見があります。
この記事では、定番から少し穴場まで、
富士山の眺めを存分に楽しめる10カ所を山梨・静岡・神奈川エリア別に紹介します。
アクセス情報と撮影のポイントもあわせてまとめたので、
富士山を主役にした旅行や撮影プランの参考にしてください。
なお、雲海と富士山を狙うスポットについては
「山梨で雲海に出会う旅」と「富士山と雲海の絶景|県外スポット3選」で詳しく書いているので、
あわせてご覧くださいね!!


富士山絶景スポット選びの基本

スポット紹介に入る前に、富士山が美しく見える条件を押さえておくと、訪問日選びの参考になります。
富士山が最もきれいに見える時期は、
空気が澄んだ11月〜2月です。
気温が低く、湿度も低いため、遠くからでも稜線がくっきり見えます。
逆に夏は水蒸気が多く霞みやすいため、
近距離のスポットからの眺望が中心となります。
また、富士山は朝が圧倒的に晴れやすい山です。午
後は雲が湧きやすいため、
絶景狙いなら午前中の訪問を計画してください。
山梨県側の富士山絶景スポット5選

富士山の北側にあたる山梨県側は
富士五湖を前景にした構図が楽しめるのが最大の魅力です。
湖と富士山という日本らしい組み合わせは、ここでしか撮れません。
1. 中ノ倉峠展望地(本栖湖)
旧千円札・五千円札の裏面に描かれた富士山の構図そのままが見られる展望地です。
富士山写真家の故・岡田紅陽氏が撮影した
『湖畔の春』が紙幣のモデルとなったため、
「お札の富士山」として国内外から訪問者が訪れます。
湖畔の駐車場から登山道を約30分登った高台にあり、
展望デッキは5段の階段状で30人ほどが同時に景色を楽しめる構造です。
条件がそろえば湖面に映る逆さ富士も撮影可能ですが、
無風と快晴という2条件が必要なため出会えるかは運次第です。
- 所在地:山梨県南巨摩郡身延町
- アクセス:中央道河口湖ICから車で約40分。湖畔の駐車場(無料、トイレあり)から徒歩30分
- おすすめ時期:通年(11月〜2月は特にクリアな視界)
2. 山中湖パノラマ台
山中湖と富士山を一枚に収められる、
富士五湖屈指の眺望スポットです。
標高約1,100m、湖を見下ろす位置にあり、
特に冬の早朝には湖面に雲海が広がる光景が撮影できます。
雲海と富士山の組み合わせを狙うシーズンの詳細は別記事に譲りますが、
純粋に富士山と湖の眺めだけを楽しむなら通年通行可能なスポットです。
- 所在地:山梨県南都留郡山中湖村
- アクセス:山中湖周遊道路から県道730号で約15分、無料駐車場あり
- おすすめ時期:10月〜3月の早朝
3. 新倉山浅間公園(忠霊塔)
桜・五重塔・富士山が一枚に収まる構図で、
海外のガイドブックにも掲載される世界的なフォトスポットです。
展望デッキまでは398段の階段を登りますが、
登り切った先には誰もが知るあの構図が広がります。
桜の見頃である4月中旬は混雑のピーク。
早朝5〜6時の到着がおすすめです。
桜の時期以外も紅葉や雪景色の富士山が楽しめるため、
年間を通じて訪問者が絶えません。
- 所在地:山梨県富士吉田市
- アクセス:富士急行線下吉田駅から徒歩約10分、駐車場あり
- おすすめ時期:4月中旬(桜)、11月(紅葉)、12月〜2月(雪富士)
4. 河口湖大石公園
河口湖北岸の花スポットで、季節の花畑と富士山を同時に撮影できます。6月下旬〜7月のラベンダー、9月〜10月のコキアが特に人気で、富士山と紫・赤の花壇のコントラストは河口湖を代表する景色のひとつです。
入園無料で駐車場も整備されており、初めての河口湖訪問者にも訪れやすいスポット。詳しくは「河口湖観光モデルコース」で訪問プランを紹介しています。
- 所在地:山梨県南都留郡富士河口湖町大石
- アクセス:河口湖駅から河口湖周遊バス(レッドライン)で約30分
- おすすめ時期:6月下旬〜10月
5. 二十曲峠(忍野村)
富士山を真正面に捉えられる穴場スポットです。
新倉山浅間公園のような混雑がなく、
静かに富士山を眺められる場所として、
地元の写真愛好家に親しまれています。
標高約1,150mの峠の展望台からは、
視界を遮るものがない富士山のパノラマが広がります。
冬季は積雪・凍結に注意が必要で、
訪問前に道路状況を確認してください。
- 所在地:山梨県南都留郡忍野村
- アクセス:忍野八海から車で約15分、駐車場あり
- おすすめ時期:11月〜3月(冬季のスタッドレス推奨)
静岡県側の富士山絶景スポット3選

富士山の南側にあたる静岡県側は、
富士山の麓に広がる広大な裾野や、海・茶畑・滝といったバリエーション豊かな前景を楽しめるのが特徴です。
6. 田貫湖(富士宮市)
富士山の西側に位置する、湖面と富士山の距離が近い湖です。
富士山のシルエットが湖面に映る「逆さ富士」、
そして4月20日前後と8月20日前後の年2回、
富士山頂から朝日が昇る「ダイヤモンド富士」が見られることで知られています。
キャンプ場や遊歩道も整備されており、
湖畔を一周しながら様々な角度から富士山を楽しめます。
- 所在地:静岡県富士宮市佐折
- アクセス:新東名高速道路新富士ICから車で約45分、駐車場あり
- おすすめ時期:4月・8月のダイヤモンド富士、11月〜2月の冠雪期
7. 三保松原(静岡市清水区)
世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産で、
駿河湾越しに富士山を望む松林の景観で知られています。
およそ7kmにわたる海岸に約3万本の松が群生し、
その向こうに富士山がそびえる構図は古くから絵画や和歌のモチーフとなってきました。
世界遺産センター「みほしるべ」が併設されており、
富士山の歴史と文化を学んだ上で景色を楽しめる構成になっています。
- 所在地:静岡県静岡市清水区三保
- アクセス:JR清水駅からバスで約25分、駐車場あり
- おすすめ時期:11月〜2月
8. 白糸の滝(富士宮市)
国の名勝・天然記念物に指定された滝で、
富士山の伏流水が高さ20m・幅150mの絶壁から幾筋もの白糸となって流れ落ちる景観が見どころです。
条件がそろえば滝の上に富士山が顔を出す構図が撮影でき、
滝と富士山という珍しい組み合わせを楽しめます。
世界文化遺産の構成資産でもあり、
観瀑エリアまでの遊歩道も整備されています。
- 所在地:静岡県富士宮市上井出
- アクセス:新東名新富士ICから車で約30分、駐車場(有料)あり
- おすすめ時期:通年(梅雨明け〜初秋は水量豊富)
神奈川県側の富士山絶景スポット2選

神奈川県側は富士山との距離が比較的近く、箱根の自然や芦ノ湖を前景に置いた構図が楽しめます。
都心からのアクセスが良いのも魅力です。
9. 箱根 大観山
アネスト岩田ターンパイク箱根の終点近くにある展望スポットです。
標高1,011m、眼下に芦ノ湖、
その奥に富士山が一直線に並ぶ構図で、
晴天時の眺望は箱根屈指の絶景として知られています。
レストラン「ビューラウンジ」が併設されており、
富士山を眺めながらの食事や休憩が可能。
ドライブで気軽に立ち寄れる富士山ビュースポットとして、
写真愛好家だけでなく観光客にも人気です。
- 所在地:神奈川県足柄下郡箱根町
- アクセス:アネスト岩田ターンパイク箱根(有料道路)大観山PA
- おすすめ時期:11月〜2月(クリアな視界)
10. 芦ノ湖 元箱根
箱根の代名詞ともいえる芦ノ湖と、
その奥にそびえる富士山という構図を楽しめるスポットです。
湖畔の遊覧船・海賊船からの船上ビューや、
湖畔の鳥居(箱根神社平和の鳥居)越しの富士山など、
複数の撮影アングルが楽しめます。
混雑するシーズンでも、早朝なら静かに富士山を眺められます。
箱根観光と組み合わせやすい立地で、温泉旅行のついでにも訪問しやすいスポットです。
- 所在地:神奈川県足柄下郡箱根町元箱根
- アクセス:箱根登山バス元箱根港停下車、駐車場あり
- おすすめ時期:11月〜2月
訪問時の注意点と装備
富士山絶景スポットを訪れる際の共通の注意点をまとめておきます。
これを押さえておくと、安全で快適な旅程になります。
季節別の装備
冬季(12月〜2月)は標高の高いスポットほど厳しい冷え込みになります。
富士山絶景の名所は標高1,000m前後にあるものが多く、
平地が10度でも現地は氷点下というケースが珍しくありません。
ダウンジャケット・手袋・帽子・厚手の靴下は必須装備です。
夏季は日差し対策と虫よけ、
雨対策(折りたたみ傘やレインウェア)を持参してください。
山の天気は急変します。
早朝アクセスのコツ
午前中、特に日の出前後の1〜2時間が富士山の見え方が最もクリアになる時間帯です。
同時に、雲海や朝焼けも狙えるゴールデンタイムでもあります。
早朝の山道は凍結や鹿との遭遇など、
平日とは違うリスクがあります。
ヘッドライトを必ず携帯し、無理のない運転を心がけてください。
駐車場とマナー
人気スポットは紅葉・桜シーズンの週末に大混雑し、
駐車場が午前中で満車になることも珍しくありません。
早朝6時前の到着が安全策です。
撮影スポット周辺は私有地・農地・住宅地が隣接していることも多くあります。
立入禁止区域へ侵入したり、路上駐車をしたりしないようにしてください。
マナー違反による撮影禁止化が過去にも複数起きています。
まとめ:自分に合った絶景スポットを選ぼう
富士山の眺めは、視点ひとつで印象がまったく変わります。
- 湖と富士山の定番構図 → 中ノ倉峠展望地、河口湖大石公園、田貫湖
- 歴史と富士山 → 新倉山浅間公園(忠霊塔)、三保松原
- 大パノラマ → 山中湖パノラマ台、二十曲峠、箱根大観山
- 滝・海・湖の前景 → 白糸の滝、三保松原、芦ノ湖
天候と季節をうまく合わせれば、富士山は何度でも違う表情を見せてくれます。
山梨・静岡・神奈川と県をまたいで巡る富士山旅も、
写真好きなら一度は挑戦してみたい計画ですね!

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